
富部神社は名古屋市南部の笠寺台地上に位置します。江戸時代には台地は松に覆われた大きな島とみられ「松巨島(まつこじま)」と呼ばれていました。古代、台地の周辺は海で「年魚市潟(あゆちがた)」と呼ばれ、海を広範に眺めることの出来る景勝の地であり、「愛知」の地名のおこりの地とも言われています。万葉集では「桜田に鶴(たづ)鳴き渡る年魚市潟 汐干にけらし鶴鳴き渡る」「年魚市潟汐干にけらし知多の浦に 朝漕ぐ舟も沖に寄る見ゆ」と詠まれています。
海を広範に眺めることのできるこの景勝の地に、慶長年間、清洲城主松平忠吉公は富部神社を創建いたしました。桃山建築の姿を残す本殿は、国の重要文化財に指定され、祭文殿・廻廊そして享保12年(1727)作の山車は名古屋市指定有形文化財に指定されています。
約400年にわたり、この地を守り続けてきた富部神社は、現在も変わらぬ四季折々の美しい姿で、地域の憩いの場として、また地域の守り神として人々の信仰を集めています。

『尾張名所図会 – 蛇毒神社』(現 富部神社境内)

皐月の御朱印の御案内
令和5年皐月の特別御朱印は、徳川家康の甲冑を図柄化したもので、家康公の四男である、松平忠吉創建の当社に相応しいものとなっております。
ご参拝の際、社務所にてお受けください。

3月23日(木)社務所閉所のお知らせ
3月23日(木)は女子神職会総会のため、社務所及び授与所は休みとさせていただきます。
何卒、ご理解の程、宜しくお願い致します。

令和5年 観桜祭の御案内
令和5年観桜祭並びに春の参道さんぽ市(マルシェ)を下記の通り開催致します。
【日時】
令和5年4月2日(日)
午後3時ー同4時 神事・雅楽奉納演奏
午前10時 新郊女子太鼓演奏
午前10時ー午後3時 参道さんぽ市(マルシェ)
【雅楽演目】
● 壱越調 春鶯囀入破(しゅんのうで んじゅは)
● 催馬楽 桜人
● 祭祀舞 朝日舞
● 舞楽 迦陵頻(かりょうびん)
● 太食調 長慶子
【場所】
富部神社境内
3年ぶりとなる富部神社観桜祭。
日本最古のオーケストラともいわれる雅楽。その演奏・舞そして参道に並ぶマルシェで春のひとときをお楽しみくださいませ。
